名古屋市内の120世帯マンションの大規模修繕工事の打合せのために、現場調査と打ち合わせのための訪問。
このマンションは、通常のコンサルティングではなく、建設会社は、既に、販売会社・管理会社の系列建設会社に受注金額も含めて決まっており、設計・施工方式だったのですが、住民の中から疑念の声が上がり、外部の専門家に見積精査と工事監理を依頼することになったという特殊な案件です。
その第1回のミーティング。
建物の状態は、先週見たばかりの同じシリーズのマンションに比べて、劣化が進んでおり、大規模修繕工事を行う時期の判断としては、概ね適切だと思われました。
一方、見積金額は、当社が入札を行っていれば、このくらいだろうという想定額に比べて、2~3割は高い。
でもそれは、販売会社系列の建設会社に依頼する「ブランド代」として、住民が認めたのですから、仕方ない。
しかし、驚いたのは、「下地補修」の見積金額がゼロで、後で、かかった分だけ全額実数清算する方式だったこと。
そのために予備費を1200万円別に取ってあるというのですが、その根拠は、事前の建物調査に基づくものだという。
「どの程度の調査を行ったか?」と聞くと、北側の開放廊下などの打診や目視検査は行った、ベランダへの立ち入り検査は、行ってないという。
一般的に、南側の日が当たる外壁側の方が劣化が進んでいるので、その調査を行った結果、保守数量を想定します。
この想定値は、外壁面積×%。
この金額を予算(見積)に記載します。
そして、足場を組んで実際の補修数量を調査して、最終金額を確定するのが「実数方式」。
今回のように、見積が「ゼロ円」と言うのは、今まで見たことがありません。
以前は、関東勤務だったという建設会社の課長さんも、この追求に対して「関東では、その通りですが、このゼロ計上&実数清算方式は、名古屋文化のようで、自分も驚いた…」と言う歯切れの悪い回答。
しかし、同じ会社が、他の現場では、「一般的な実数清算方式」でやっていることは、知っているのですが…。
「悪意がある」と決め付けるわけではありませんが、あたかも、予算を低く見せておいて、最後は、「これだけかかりました」と請求して、「仕方ない」と言わせるやり方に見えます。
他にも、同じ「見積ゼロ円&全額清算方式」の項目がある・・・。
しかも、最初は、責任施工方式ですから、その数量に対するチェックは、自分たちが行う訳です。
これ以外にも、指摘事項はいくつもあり、1度のミーティングだけで、コストダウンできる要素は数百万円見つかりました。
マンションの皆さん、「大規模修繕工事を管理会社任せにしてはいけない!」は、必須ですよ!
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