マンションは、十数年に一度足場を組んでの大きな修繕工事があります。
それ以外にも、いわゆる日常的な修繕工事以外で、数十万円から数百万円の工事があり、それにそなえて、毎月、積立をしています。
このお金を「管理費」とは別の言い方で「修繕積立金」と呼びます。
自分の定期預金に預けるわけではなく、家計にとっては、管理費+修繕積立金+駐車場=「出費」と言う感覚だと思います。
その修繕積立金が、突然、来月から今の4倍の値上げが必要になります!と言われたら、かなり驚くのではないでしょうか?
しかし、マンション販売時には売りやすさを優先して、マンション生活の維持費を安く見せて、入居してから、段々と値上げするというパターンが一般的です。この値上げは、「自分たちで考えてする」のですが、実際は、管理会社が提案します。
住民からすると、「管理会社から値上げ提案された」感覚。
これが、マンションを販売した会社の子会社の管理会社だと、売っておいて、そんなことを言のか!?みたいな感覚になり、「寝耳に水」で、「腑に落ちない」。
実際には、購入時に、それらしきことを聞いていたはずなのですが。
管理会社側も、親会社の販売に問題があったようなことを言われると、強く言えません。
今、コンサル中の築13年41戸のマンションは、このパターンで、過去の議事録を見ると、修繕積立金の値上げ問題は、先送り&先送りの状態。
しかも、41戸のマンションに3基39台の機械式駐車場があるので、修繕積立金は、戸当たり、最低でも2万円以上は必要ですが、販売時は5,100円に設定。駐車場収入はすべて管理費会計に組み入れられ、赤黒トントンの状態。
長期修繕計画では、向う20年間で、1億円の赤字なので、値上げ問題は深刻なのですが、話が先に進まないという状態でした。
そこで、当社に、建物調査、診断、大規模修繕工事のコンサルティングと同時に、管理の見直し(コスト削減)コンサルティングの依頼がありました。管理会社にもコスト削減努力を促したのですが、「身を切るアイディアを自らせよ!」と言う依頼ですから、大きな改革案が出ることがなかったということもきっかけの一つでした。
また、建物の問題に端を発しているのに、建築事務所ではなく、当社を選んだのは、「管理の見直し」ができるから。
組合の長期財政を改善するには、
1、工事支出を抑える(工事費を減らす、工事支出の時期を遅らす)
2、日常経費を減らして、修繕積立金に回す
3、お金を増やす(投資工事を行う)
を同時に行うことが効果的です。
その時、管理も工事も「安かろう、悪かろう」になってはいけません。
と言うことで、半年かけて、上記の1と2をコンサルティング。
この段階で、15000円の値上げを5000円の値上げで済むレベルにまで見通しを付けました。
その説明をした修繕委員会では、皆さん、「以前の管理会社の値上げ説明では、問題があることはわかったが、良いとも悪いとも判断できなかったが、これなら値上げ案の提案も、筋が通っているし、努力もしたうえでの提案だから、住民に受け入れられるだろう」と歓迎していただきました。
マンションに住む人を「これでもかっ」と言うくらい幸せにする「愛」のあるコンサルティングが、また一つ実を結びつつあります。
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