以前、「マンション機械式駐車場問題の解決例」として、7回シリーズで書いた話ですが、その承認議案の総会が昨日開かれました。
(シリーズ第1回目は、こちら)
問題解決のステップは、次の通り。
1、保守料の見直し(コストダウン)。
2、機械式駐車場の長期修繕計画(全面リニューアルを含む)
3、2を織り込んだマンション全体の長期修繕計画の作成
4、3の長期修繕計画に管理費コストダウンを織り込み、次の2種類で、赤字にならないための積立金の段階的増額計画の作成
A:機械式駐車場を撤去した場合
(結果)現在の積立金計画でOK!
B:機械式駐車場を維持した場合
(結果)積立金は、5年程度で現在の3倍強まで値上げが必要
5、理事会で、「機械式駐車場を撤去する案」を推奨案として決定。
6、管理会社に参考事例の紹介を依頼
7、代替駐車場確保のために近隣の売地や月極め駐車場探し
8、機械式駐車場使用者への説明会&意見交換会を実施
(案内文書は、「撤去ありき」と受け取られないよう慎重を期します)
9、説明会でのシナリオ作りと進行側(理事長・顧問・管理会社)の役割分担の決定
10、参加者全員の意見聴取への配慮
11、説明会&意見交換会を受けての総会議案作成
12、総会説明のシナリオ作りと想定Q&A作成
総会において、「撤去」は、特別決議議案。
早急に保守を停止し、1段目のみを使用する「暫定運用」案は、普通決議の別議案
2段構えにしたのは、撤去時期がはっきりしなくても、「撤去」と言う大方針を決めるということが、最重要課題だからです。
「暫定運用」案も、概ね現在の機械駐車場使用者からの賛同を取り付けていますが、仮に、総会の場で修正意見が出たとしても、細部取扱いは「理事会と現在の使用者に一任」と言う決着の仕方があります。
また、暫定運用開始時期を明示すると、「それまでに、転出せよ」と言う宣言になり、対象者のお尻を叩くようなことになり、新たな反発を招くというも考えられるので、「関係者の調整の上」と言うトーンにしました。
総会前には、その総会議事進行のシナリオも理事長と確認。
一番の懸念事項は、「撤去以降の、駐車場のレイアウト、使用者の決定方式」。
「それが決まっていないのに、撤去・暫定運用に賛成できないでしょ!」と言う意見。
敷地外に一括借りられる駐車場が見つかっていない段階では、撤去後に整備できる駐車場について、
「今回、残った人を優先する」
「今回、出ていただいた人までを優先する」
「1台目希望者で抽選する」
いやいや、
「現在の平面駐車場使用者の人も含めて、再度、全員で抽選する」
とか、不確定要素の上の議論になると、収拾がつきません。
それについては、「暫定運用期間中に決定する」と言う回答にしましょうと、方針を決めました。
そして、昨日の総会。
「撤去」議案は、質問がなく、全員賛成。
「暫定運用」議案では、まさに、予想していた「撤去後の取扱い」への質問。
「これを決めておかないで、撤去だけ決めちゃって良いのか?」
「暫定運用は、いつまでの話?」
と言う意見や質問。
理事長は、「そこまで決めようと思うと、複雑になり過ぎるので、今回は、撤去するという方針まで決めたい。その後の話は、これから」と冷静な回答。
その後、私に「アドバイスを!」と振っていただき、今後の検討ステップの考え方と、「近隣の空き地情報、一括借り上げの可否により、大きく左右されるので、皆さんの協力をお願いしたい」と締めくくり、採決
「問題の複雑さ」に目を向けるのではなく、「どうしたら解決できるか?」を考える気持ちになっていただくことで、運用案も可決されました。
この他にも、半年間検討してきた「管理規約改正議案」もあり、総会は2時間。その後の機械式駐車場使用者による意思確認と段取り決め、引継ぎ理事会と、トータルで4時間近く。
私の顧問契約の更新も、可決いただきました。
この総会まで、2年間尽力されてきた理事会の皆さん、大変お疲れ様でした!
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