現在、同時並行で、マンション大規模修繕工事の概算予算を作成しています。
全部を一度に出来るわけではないので、外部の設計事務所や建設会社の積算部に委託費を支払って、作成してもらっています。
建物調査に基づき、修繕仕様を定めて、概算予算を作るのですから、エンジニアならば同じような金額が出てくるように思うのですが、これが、大きく違うから不思議…ではなく、大きく違うのが当たり前だということが、わかってきます。
例えば、廊下の長尺シートを部分補修するのか、張替えするのかは、劣化状況を分析した結果、どちらでも「妥当」の範疇にあることは、しばしば。
しかし、この選択により、百万円単位の違いが出ます。
この積み重ねで、トータルで1000万円近い差が出ることもあります。
技術者からすれば、「部分補修で大丈夫ですよ」とか、「ここはやらなくて良いですよ」と言っておいて、後で、その場所から漏水が起きた時に、責任を追及されるのは、困るので、「やっておいた方が無難ですよ」と言う判断に流れがち。
つまり、「施工ありき」の修繕計画になるわけで、そうなると、修繕積立金をはるかにオーバーするなんてことも起こります。
今回、複数の外部委託にトライしてみて、そう言う心理になることが、よーくわかりました。
ここから、屋上の形状、共用部の状態のディテール、住民の意識、修繕積立金の状況を見て、修繕工事仕様を詰めて行き、適切なコストに収めて行くのが、当社の仕事になりますが、それも大変な作業です。
また、当社のもう一つの特徴として、修繕積立金会計だけではなく、管理委託の見直しによる余剰金の創出や電気料金削減策などを織り込み、組合の財政の全体像をシミュレーションすることで、「出来ればやりたい」と言う工事の時期を決めて行きます。
結果として、建築事業者側の「施工ありき」に近い工事支出を計上しても、メリハリがあり、個々の組合員の修繕積立金の値上げを抑制しつつ、組合の財政を健全に保つ長期修繕計画が出来上がります。
それが完成した時に、組合の皆さんに喜んでいただけるのが、最高のご褒美ですね。
2024年10月23日 |
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